
関東の覇権をかけて戦国大名の後北条氏が小弓公方や里見氏といった房総の諸勢力と二度に渡って合戦を繰り広げた、千葉県市川市の国府台。今回紹介するのは京成本線の国府台駅そばにたたずむ『つけソバ いしい』。
店主・石井浩之さんは大手パンメーカーで約15年間パンの製造に従事していたという異色の経歴の持ち主。
その後、「日本一のつけ麺」の評もある松戸の名店『中華蕎麦 とみ田』で7年間修業し、更に手打ち蕎麦店で約1年半修業。
ラーメンと蕎麦、双方の経験を生かして2022年に満を持して『つけソバ いしい』を開店させる。オープンからわずか1年後の2023年には看板メニューの「つけソバ」がTRYラーメン大賞 2023 新店部門・つけ麺濃厚1位を獲得。
2024年から二年連続で食べログ ラーメン EAST 百名店に選出されるなど、新しい店ながら数々の賞を総なめにしている注目店となります。
平日の開店時刻である昼11時の15分前に到着し5番手。注意点としてはラーメン店としてはかなり調理時間が長く11時20頃の着丼でした。店主のワンオペである事に加え、太い麺ゆえ茹でや冷水で締める工程に時間がかかっているようで仕方がないかなと思いました。
席数は6席しかないので最初の一巡目を逃すとそれなりに長く待つ形になるので時間がない方は注意が必要です。
『つけソバ いしい』で注文したもの
・チャーシューつけソバ(並) ¥1350
食券制。支払い方法は現金のみなので注意。
サイズは「小:150g」、「並:200g」、「中:300g」、「大:400g」の4種あり。小と並、中と大がそれぞれ同一料金でした。
チャーシューつけソバ(並)

麺、つけ汁、蕎麦つゆが到着!
師匠である『とみ田』を彷彿とさせる綺麗な盛り付けですね!


ツヤツヤとした光り輝く麺のビジュアルが最高です。

丁寧に愉しみ方の説明書きあり。折角なので説明に沿って食べてみることに。

まず最初に高橋製粉・厳選小麦粉使用の自家製麺だけを食べてみます。
提供直前に冷水でしめた麺はヒンヤリとしていて喉越しが気持ち良い。摩擦係数の低いツルスベとした表面ですが、臼歯を使って咀嚼するとムチッとした弾力感があり、一度強い抵抗を感じた後にストッと歯切れしていく感じ。モグモグと咀嚼すると強い小麦の香りが明瞭にしてきます。
麺のクオリティが圧倒的!さすが『とみ田』仕込みの超大型ルーキー。

なんと次は日本蕎麦のように蕎麦つゆで楽しみます。

じっくり寝かしたカエシと数種の厚削節から作ったつゆ。江戸前蕎麦のようなカエシの塩分の強さはなく、どちらかというと節の雑味のないうま味成分の方が前面に出る優しい味付け。
ラーメンと日本蕎麦という二刀流のキャリアを紡いできた石井店主が成せる発想と創意工夫に驚愕ですね。

『とみ田』譲りの魚介&動物のスープ。

様々な具材を2日間煮込んだというスープは少し粘性がありドロリとしています。一見すると濃そうですが、鶏豚のガツンとした動物性のうま味の中に、野菜出汁の丸っこい風味や節系の魚介の甘味が混在。思ったよりも繊細かつ複雑性も兼ね備えた味わいです。
カエシの調味料類はあくまで多様な出汁感の引き立て役に回っている印象。さすが開店から数年で様々な賞を受賞している注目店だけあって既に完成度とバランス感が素晴らしいです。


チャーシューは窯焼き、煮豚の二種。
前者は肩ロースでややドライ寄りですが乾燥してパサパサではなく許容範囲。締まった肉質とスモーキーで燻製感ある香りが素晴らしく、舌と鼻両方で楽しむことができます。
対照的に後者は柔らかな食感でホロホロとした赤身肉と脂身の甘味を兼ね備えています。

説明書きに卓上の塩と柑橘果汁を少量かけるのがオススメとあり真似してみました。塩は沖縄の「ぬちまーす」のような粒度の細かい藻塩になっており乗せた瞬間に麺の水分で溶けていきます。
そこに清涼感ある柑橘果汁のさっぱり感が麺の風味の良さを底上げ。

食べ終えて店主に声掛けをすると残ったつけ汁でスープ割を作ってもらえます。スープ割は「動物魚介のコクスープ」と煮干乾物の「スッキリスープ」があり後者をチョイスしました。
スッキリとした後味の端麗なスープに一気に変化。あまりに美味しかったので完飲しちゃいました。


おまけ:器はじめ食器類がとても素敵でした。
コップや丼、蕎麦猪口に至るまで全ての器がお客さんごとに異なるのですが、どれも素敵なビジュアルです。店内もラーメン屋ではなく和食のような落ち着いた雰囲気で居心地が良かったです。
あとがき
以上、『つけソバ いしい』でした!
提供スピードの遅さとトレードオフとなるものの、麺・スープ・具から器や店の雰囲気すべてがハイレベルで蕎麦つゆを使ったオリジナリティも楽しい紛れもない良店でした。
物価高で首都圏の有名店の特製ラーメンが1500円超えが当たり前になりつつある昨今ですが、この内容で1350円ならむしろ安いと思いますし、『中華蕎麦 とみ田』の松戸の本店がかなり前からTableCheckで予約しないと訪問できない事を考えるとかなり訪問ハードルも低く通いやすいです。
時間に余裕をもって食事できるならば間違いなく満足できますよ!この店は強くオススメ、是非お試しを!
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お店の基本情報
- 住所:千葉県市川市市川3-27-20 ライオンズステーションプラザ市川・国府台1F-106号
- アクセス:京成本線「国府台駅」徒歩約2分
- 営業時間:11:00~16:00(売り切れ次第終了)
- 定休日:不定休
- 席数:6席(カウンターのみ)
- 予約:不可
- 支払い:現金のみ
- 喫煙:全席禁煙
- 駐車場:なし(近隣にコインパーキングあり)
- テイクアウト:なし
- 通販:なし
- 予算:1,000~2,000円程度
『つけソバ いしい』への行き方

京成本線の国府台駅にて下車します。

出口目の前の旧松戸街道を北(松戸方面)へ。通り沿いに『つけソバいしい』があります。
駅からの所要時間は徒歩約2分程度です。20分ほど歩きますがJR市川駅からも徒歩圏内です。

