
本日は築地場外市場の「鳥めし 鳥藤分店」。
118年続く老舗鶏卸業者「鳥藤」の運営する鶏料理専門店だ。
そもそも「鳥藤」が創業したのは1907年。
野鳥や鶏肉・鶏卵を扱う問屋、鳥料理店として浅草六区にて創業している。
関東大震災で店舗が焼失し日本橋魚河岸に店舗を移す。さらに日本橋魚河岸が閉場し築地市場が開設されると共に「鳥藤」も築地に移転。
その後、1999年に一般消費者向けに8おいしい鶏料理を提案するアンテナショップとして開店したのがこの「鳥藤分店」となる。
店は築地場外市場の中でも銀座寄りの場所なので、東京メトロ日比谷線の東銀座もしくは築地駅どちらから歩いても3~5分程度。
有楽町線の新富町駅でも7分程度だ。
築地市場に隣接する飲食店らしく朝8時半~営業しており、朝から親子丼などを注文できるのが珍しい。
インバウンドの訪日観光客の相乗効果で土日のランチタイムは激混みするのが築地の常。そこで、あえて平日の出勤前の朝方の時間帯に「鳥藤分店」を訪問するのもオススメの方法だ。
ただし市場の休市日は閉店(主に水曜日が多い)するので市場の営業カレンダーをチェックして訪問しよう。
https://www.tsukiji.or.jp/calendar
(築地場外市場の営業日カレンダーへのリンク)
著者が「鳥めし 鳥藤分店 」を訪れるのは実に6年ぶり。前回は名物の親子丼を楽しんだが、「とり重」も気になって今回再訪した次第だ。
「鳥めし 鳥藤分店 」で注文したもの
・とり重 ¥1000
とり重

注文から僅か3分ほど、重箱と鶏スープを乗せたお盆が運ばれてきました!
…パカッ!

うおおっ!

鶏肉がぎっちり!
これはビジュアル的にも映えますね~


まず「もも肉の照り焼き」。
厚切りですが、しっとりと柔らかい肉質。
甘いタレがかかっており美味。

重箱の左側は「鶏そぼろ」がぎっしり敷き詰められています。
こちらは調味料の力に頼り過ぎないプレーンな味付けで、鶏本来の素朴なうま味が前面に出る滋味深い味わい。
軟骨寄りのコリッとした部位も時折入っており、食感の変化に富む。

見た目よりも重箱は浅く米の量はやや少なめ。
ガッツリ食べたい人はプラス100円で大盛りを注文するとよいかも。
鶏とご飯の間には刻み海苔が挟まれてて磯の香りが頗るよい。


続いて「鶏レバー」。この手の鳥重でレバーって珍しい気がする。
甘辛いタレがかかっておりネットリ感よりかはシャキシャキとした歯ごたえある食感があるタイプのレバーでした。

ウズラの茹で卵が2つ。こちらは可もなく不可もなしで普通と言ったところ。

はじかみと獅子唐の下に「鶏皮」。
甘辛いタレで煮込んでありコクがあり、ゼリー質のプルプルした食感もよき。
全体的に甘辛い味付けが多めなので、はじかみの生姜の辛味がよく合います。何気によく考えられている組み合わせ。

卓上調味料は「ゆず入り七味」と「ゆず一味」。
柚子の甘味というより、柚子皮の爽やかな香りが前面に出ている七味/一味。
柚子好きな人にオススメしたくなるほど薫香感がありましたね。

「鶏スープ」は白湯(パイタン)系のマッタリとクリーミーなタイプ。塩気よりも鶏に内在するうま味成分で勝負してくるタイプの味付けでホッコリと美味しい。
あとがき
以上、「鳥めし 鳥藤分店 」でした。
「とり重」は予想していたよりも様々な鶏の部位を、それぞれ最適な調理法で楽しめる。
まさに「お値段以上。」
好況なインバウンドの影響で価格高騰がつづく築地ですが、非常に良心的な価格で驚いた。
ところで著者はこの記事を作成するにあたり、鳥藤の公式HPもじっくり読みこんで改めて勉強し直したのだが、同社のHPに以下のような一文が記載されていた。
鮮度第一 適正価格で 鶏と鴨 一筋百年越え
https://www.toritoh.com/contents/category/about/(株式会社 鳥藤HP「鳥ふじについて」より)
まさに「適正価格」で美味しい鶏料理を提供する老舗卸でした。ぜひお試しを!
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お店の基本情報
店名:鳥めし 鳥藤分店(とりめし とりとうぶんてん)
住所:東京都中央区築地4-8-6
電話番号:03-3543-6525
アクセス:
- 東京メトロ日比谷線「築地駅」徒歩約3〜4分
- 都営大江戸線「築地市場駅」徒歩約3分
営業時間:8:30〜14:00(ラストオーダー14:00)
定休日:日曜・祝日・市場休市日(築地市場のカレンダーに準拠)
予約:不可(先着順での案内)
座席数:16席(カウンター7席、テーブル席9席)
禁煙:全席禁煙