
本日は谷中の『すし 乃池』。流行りの高級鮨ではなくいわゆる「昔ながらの町寿司」だ。
大将の野池さんは日本橋の『吉野鮨』(鮪のトロ発祥店)に弟子入りした後に1965年に『乃池』を開業。
現在は体力の限界から店はお弟子さんに任せています。
こちらの穴子がとんでもなく絶品なので本日ご紹介したい。
『すし乃池』で注文したもの
・穴子の煮凝り (お通し)
・すじこの西京漬け ¥1000
・チーズ味噌漬け ¥ 700
・穴子にぎり ¥3000
・特上(穴子一貫入り)¥3000
・蛸のふっくら煮 ¥900
穴子の煮凝り(お通し)

ビールを注文するとお通しで付いてきました。ホワホワになるまで煮込まれた穴子とプルプルのゼラチン質が混ざり合った味わい。
甘辛い味付けと穴子の風味の豊かさに頬もゆるんじゃいます(笑)
すじこの西京漬け

気になって注文してみました。「すじこの西京漬け」ではなく、正しくは「すじこに西京味噌が乗っている」小鉢料理でした。
ぷちぷちとしたすじこの塩味とまろやかな西京味噌の組み合わせでお酒が進みますね!
チーズ味噌漬け

意外だったのがこの料理…なんと花椒(ホワジャオ)仕立て!味噌漬けにしたチーズのマッタリ感とコクの中に花椒の香り高さが相混じっている感じです。
今まで食べたことのない組み合わせですが斬新でおいしかったです。
穴子にぎり

『すし 乃池』の看板メニューの穴子!ツヤツヤと黒光りするツメがよき!
穴子は単品ではなく8貫で注文すると胸から尾まで様々な部位で提供される。食べ比べできて良いですね。




口に入れると一瞬だけ皮のヌルッとした感触があり、次の瞬間には身がホワッと口の中でストレスなくほぐれて分解されていき最後には溶ける。まるでテンピュールのマットレスで寝るような圧の全くない柔らかさ。相変わらずこの店の穴子の食感は唯一無二だと思う。
ねっとりと粘性のあるツメですが、甘さに偏らずほんのりビターですっきりとした味わい。シャリは白シャリになっており酢の存在感をほとんど感じさせないサッパリ感。
「穴子×ツメ×白シャリ」3者のバランス感が完璧ですね!
特上(穴子一貫入り)

・穴子
・玉子
・海老
・鉄火
・いくら
・赤身
・中トロ
・赤貝

甘くないプレーンな味付けの王道な玉子。最近だと白身と砂糖を入れてカステラに寄せた玉が増えてますが、流行りに迎合せずに町寿司らしい王道のものを提供してくれるのが嬉しい。

やや小ぶりな鉄火巻き。海苔の表面積が大きく磯の香りも存分に感じられる。

艶のある中トロと赤身。シャリを包み込んでおりネタが大きい。
スジ感のない柔らな食感と、中トロの品のある甘味と脂身感に舌鼓。

粒立ちのよい「いくら」。

「赤貝」はシャキシャキとした繊維質と貝自体がもつ甘味が引き立って美味しかったですね。
蛸のふっくら煮

ふんわり優しめに煮たタコに小豆という変わった組み合わせ。タコの方は甘めの味付けでユニークでした。
あとがき
以上、『すし 乃池』でした!やはり煮穴子の寿司としては、自分の中で最高の店。
最近の鮨もよいのですが、改めてこういう町寿司のすばらしさを再認識する訪問でした!ちなみにこの店、かなりの人気店なので事前予約が無難です。著者一行が食事している間も予約なしで訪問されて満席で入店できず肩を落として帰る人を何人も見ましたので。
ぜひ唯一無二の穴子鮨を味わいに訪問いただきた。
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お店の基本情報
🏠 基本情報
- 店名:すし乃池(すし のいけ)
- 所在地:東京都台東区谷中3-2-3(東京メトロ千代田線・千駄木駅 団子坂出口より徒歩3分、JR日暮里駅 北口より徒歩約7〜10分)
- 電話番号:03‑3821‑3922(予約可)
⏱ 営業時間・定休日
- 月・火・木・金・土
- ランチ:11:30〜14:00(L.O. 13:30)
- ディナー:16:30〜21:00〜22:00(L.O. 20:30〜21:30、店舗により差あり)
- 日・祝日:11:30〜20:00(L.O. 19:30)
- 定休日:毎週水曜日(不定休の可能性もあるため事前確認が望ましい)
『すし乃池』への行き方
千駄木駅の1番出口より下車。都道452号線を東へ。駅からの所要時間は徒歩約3分程度