1974年に横浜は新杉田の地で産声をあげた、ご存じ元祖家系ラーメン『吉村家』。
1999年に『吉村家』が横浜駅前に移転した際、家系発祥地である新杉田を任されたのが信頼のおける一番弟子・津村進氏の『杉田家』。
今年頭に初めて『杉田家』を訪問した著者ですが、さすが吉村家直系1号店!大変美味しくて一発で『杉田家』ファンになりました。


そんな『杉田家』から2018年に独立した家系ラーメン店が黄金町の『横浜家系ラーメン 黄金家』。
鴨居や新町にも支店があるのですが、本店が東京からも比較的通いやすい横浜市中区にあったのでピッツェリア攻略ついでに連食で訪問してみました!
王道の家系ラーメンらしく赤色の看板にカウンター席。白Tに頭に白タオルを巻いた“正装”で店の方も働いてらっしゃいます。
『吉村家』や『杉田家』といえば1ロットにつき行列の7~8人の客が同時に入店し、同時に調理、ほぼ同時に食べ始める。退店したら次のロットの客が入れ替わりで入店する「半総入れ替え制」のオペレーションシステムで有名。
ですが、この『黄金家』は普通のラーメン店と同じく個々のお客さんが任意のタイミングで入店してラーメンを食べるシステムです。
『黄金家』で注文したもの
・中盛チャーシューメン ¥1190
券売機制。高額紙幣も対応していますが現金のみなので注意。
中盛チャーシューメン

注文から10ほどで着丼。鶏油(チーユ)が大好きな著者は「油オオメ、麺カタメ」で注文しました。

スープ表層の約1cmをたっぷり覆う透明な鶏油。
著者はさほど詳しくないのではっきりとした事は言えませんが、家系ラーメン店の中でも結構アブラたっぷり使ってくれているのではないでしょうか?バターのようなマッタリとした重厚感とコクが脳天を直撃。
近年の物価高に加えて昨年発生した鳥インフルエンザによって鶏油の値段が相当上がっているらしく、店側の営業努力の跡が感じられる。
特徴的に感じたのがキリッとしたシャープな醤油の塩味(えんみ)が前面に出ているためか引き締まったスープの印象を受ける。
かといって塩辛さが鶏豚の動物性エキスの風味を上書きして損ねる事もないバランス感に仕上げられているように感じた。

『吉村家』『杉田家』はじめ王道の家系ラーメン店の多くで採用されている『酒井製麺』(東京都大田区)の中太麺。
ですが、『黄金家』では『佐々木製麺』(神奈川県相模原市)の中太ストレート麺を採用。
正確な切刃番号は不明ですが酒井製麺よりもやや細め。カタメで注文した事もあり中央部にやや芯を残した茹で加減。
酒井製麺の麺って短めに仕上げてありますが、『黄金家』の麺の長さは家系ラーメン以外の通常のラーメンと同様。
杉田家に連なる王道の家系ラーメンだけど、麺をすするストロークが長く感じるのがちょっと不思議な感覚。まぁ味は美味しいので何の問題もないワケですが(笑)


チャーシューは肩ロースが5枚。みちっとした反発係数高めの噛み応えあるしっかり肉質。
噛みしめると醤油ダレ系と思われる塩気の効いた煮汁がジワッ。歯ごたえがあり肉の味、タレの味もしっかりしてるので枚数以上の満足感があるチャーシューです。

太目の茎に力強い葉脈のほうれん草。
スープの塩気と鶏油のコクをほうれん草の苦味成分や海苔の磯の味が中和してくれます。家系ラーメンってほんと素晴らしい発明品。


卓上調味料は行者ニンニク、おろし生姜、豆板醤、唐辛子、ラーメンコショー。
私は鶏油オオメの家系ラーメンに後半引き算で生姜入れるのが好き。ビシッとした醤油ダレと鶏油の多さからの生姜の引き算が変化が大きな一杯でした。
あとがき
以上、『黄金家』でした!
輪郭のはっきりした醤油ダレの力強さ、ふんだんに使われた鶏油のまろやかさ、あえて王道を外した佐々木製麺の食感。
『杉田家』譲りの家系ラーメンとしてのクオリティを担保しつつ、『黄金家』独自の魅力も沢山あり満足感たっぷりの訪問となりました。
深夜1時まで営業していることもあり野毛で飲んだ後の〆に訪問するのも良さそうです。ぜひお試しを。
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お店の基本情報
基本情報
店名:横浜家系ラーメン 黄金家(通称「黄金家」)
ジャンル:家系ラーメン
住所:神奈川県横浜市中区末吉町3‑67‑7
アクセス:京急本線 黄金町駅から徒歩約2分(約132〜160 m)
※阪東橋駅も徒歩3〜5分ほどで利用可能
営業時間・定休日
- 営業時間:11:00~翌1:00(深夜1時まで)
- 定休日:毎週火曜日(祝日含む)
『黄金家』への行き方

京急本線の黄金町駅を下車。

目の前の藤棚浦舟通りを南下します。

大岡川を越えてすぐ左手に『黄金家』があります。所要時間徒歩2分ほど。
横浜市営地下鉄ブルーライン阪東橋駅からも徒歩3~5分程度でアクセス可能です。