
2025年に端を発した市長の学歴詐称疑惑問題により図らずもその名が全国に知れ渡ってしまった静岡県伊東市。

…ですが、そんな負のイメージと裏腹に実際に伊東に行ってみると目の前には穏やかな東伊豆の海、伊豆高原に伊東温泉。自然にも観光資源にも恵まれたとても良い場所した。
中でも個人的にとても感動したのが1928年(昭和2年)に竣工した伊東市内の木造温泉旅館『東海館』。現在は温泉旅館としては閉館していますが観光施設として当時の面影そのままに一般開放されています。
手彫りの装飾が施された個室や、巨木の梁を備えた座敷、趣きのある芸術性の高い掛け軸など「贅を凝らした昭和初期の温泉宿」という言葉がしっくりくる重厚感ある雰囲気で、どこか『千と千尋の神隠し』を思わせます。入館料たった200円で見どころがすごく多くて超優良な観光施設でした。
伊東近辺に行かれる場合は絶対に『東海館』には立ち寄った方がよいと思います。
伊東は熱海からもJR伊東線でわずか20分とアクセスも良好で観光しやすく、個人的にはかなり好印象を受けました。

そんな伊東・宇佐美エリアのご当地グルメ「うずわ飯」がいただけるのが海鮮居酒屋『楽味家 まるげん』。
前述の『東海館』から徒歩で5分とかからない場所にありランチタイムは15時まで営業しているため遅めの昼ご飯などでも利用しやすい店です。JR伊東駅寄りの場所には系列店の『伊豆鮮魚商 まるたか』がありこちらでも「うずわ飯」をいただく事ができます。
『まるげん』で注文したもの
・うずわ定食 ¥1480
うずわ定食

ご飯、小鉢3品つき。

『まるげん/まるたか』さんの公式HPによると「うずわ」は宗田鰹の静岡県東部地方での呼び方で、漁師の間で食べられていたのが「うずわ飯」らしい。雰囲気としては宗田鰹をたたいてネギなどの薬味とまぜこんだ「なめろう」に近い料理ですね。
うずわとは、宗田鰹(そうだかつお)のことで、主に静岡県東部地域で、背中にうずのような模様があることから「渦輪」(うずわ)と呼ばれるようになりました。
(…中略)うずわは鮮度が命で、
現地の伊東に来ないと 食べられない
それゆえに、うずわは幻の魚と言われ、生食での流通がほぼ不可能とされ、漁師町でしか食べられませんでした。でも、漁師さんは知っています。地魚のとんでもない美味しさを! この美味しさを私たち地元民だけが一人締めするのはもったいない!!
『まるげん|まるたか』公式HP「伊東銘物うずわ」よりhttps://ito-marugen.com/uzuwa?utm_source=chatgpt.com

ご丁寧に「うずわ飯」の食べ方をレクチャーした紙が配布されるので初めてでも安心して食べる事ができました。


≪食べ方:その① ≫「うずわ」を醤油&青唐辛子でつくったタレに浸して食べる。
「なめろう」や「ネギとろ」のようにねっとりとした舌ざわり。
食べる前は青唐辛子の辛さに鰹の風味が打ち消されるのでは?と思ったのですが全然問題ありませんでした。鰹の風味が非常に濃厚で、唐辛子の辛味成分にまったく力負けしておらずむしろ引き立ててくれてます。
「うずわ」の中の小葱もいい仕事をしていて「魚と薬味」の仲睦まじい相性の良さがすばらしい。


≪食べ方:その②≫「うずわ」と青唐辛子を小皿に入れて醤油に入れてグチャグチャにかきまぜる。熱々のご飯にのっけて白米ごと一気にかっこむ。
いかにも漁師メシらしいワイルドな食べ方です。…でも、この「うずわ」が白米に合わないワケがないですよね?めちゃんこ美味しいです!

≪食べ方:その③≫②の「うずわ飯」に上から出汁をかけてお茶漬けに。
お茶漬け用に少し「うずわ」を残しておき好きなタイミングで店のスタッフさんに声をかけると出汁をかけてお茶漬けにしてくれます。「うずわ定食」はご飯一杯おかわり無料なので、存分にお茶漬けを楽しめるのも嬉しいポイントですね。

熱湯によってミディアムレアに変化した魚肉。元々「うずわ」が味濃いめなのお茶漬けにしても濃厚で大変美味しかったです。

小鉢の3品もご飯によく合う組み合わせでした。
あとがき
以上、『楽味家 まるげん』で伊東・宇佐美のローカルグルメ「うずわ飯」を堪能してきました!
新鮮な宗田鰹でしか作れないこの地方ならではの絶品料理で、一度で三回楽しめるという要素を考慮すると1480円という代金は余裕で元がとれると思います。
ぜひ伊東に遊びに行った際は『東海館』とセットで訪問してみてください。
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お店の基本情報
■ 基本情報
- 店名:楽味家 まるげん
- 住所:静岡県伊東市猪戸1-4-1
- 最寄り駅:伊東駅から徒歩約5分
- 電話番号:0557-32-5152
- 席数:32席
- 定休日:年中無休
- 予約:不可
■ 営業時間
- 昼 11:00〜15:00(L.O. 14:30)
- 夜 17:00〜23:00(L.O. 22:00、ドリンクは22:30)
■ 支払い方法
- 現金
- クレジットカード(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)
- 電子マネー・QR決済(Suica、PayPay など対応)
■ 店の特徴
- 伊東魚市場の仲買人が運営する地魚料理店
- 毎朝市場から直接仕入れる地魚を使用
- 地元の魚料理・漁師めしが中心
- 観光客にも地元客にも人気
- ランチは定食中心、夜は居酒屋として利用可能
『楽味家 まるげん』への行き方

JR伊東駅を下車します。


駅前のトータリーから「湯の花通り」に入り南下します。この通りはお土産屋さんが多いので観光で伊東に来た方はここで買い物をするのも良さそう。

通り沿いに『楽味家 まるげん』があります。
駅からの所要時間は徒歩5分程度です。

