
本日は駒沢の住宅街に佇む『煮込み かっぱ』。創業は1950年でその名の通り煮込みを提供する老舗食堂だ。
 元々はお酒も提供していたものの現在は停止。メニューは煮込み・ご飯・茶漬・漬け物だけという極めてストイックで珍しい営業スタイルをしている。
 くだをまく泥酔客に嫌気がさしてお酒の提供を止めてしまったのだろうか?だとすると店側の気持ちは分からないでもない。
じつはこの店、人気グルメ漫画の『孤独のグルメ』2巻7話にも登場しており原作ファン垂涎の“聖地”でもある。訪問時は空いており店の中は店主、ご年配の客ひとり、私の3人だけ。静かな時間が流れる中、黙々と煮込みを楽しんできました。
『煮込み かっぱ』で注文したもの
・煮込み(並) ¥850
・ご飯(並) ¥250
・漬け物      ¥200
会計は現金のみ。カウンター席に着席すると自動的に店主が鍋から煮込みをよそって席に置いてくれます。煮込み以外の料理は口頭で注文するシステムです。
・煮込み(並)
・ご飯(並)
・漬け物

注文から2分と経たずに料理が到着しました。


長時間クツクツと鍋で煮込んでいるのが分かる、“いかにも”なビジュアルがたまらない。こぼれそうなほど皿の縁まで並々に注がれた様にも圧倒される。


 食べてみると味噌などの調味料の風味は意外にあまり感じず、それよりも牛肉のうま味を凝縮して煮詰めたようなグレービーさが前面に出ている。トロみと煮込まれた肉片のザラザラした舌ざわりもあり、もはやシチューのような濃厚さだ。素直に大変に美味しい。
 この濃厚さの中に時折感じる刻んだ生姜の清涼感が「砂漠の中のオアシス」のようでもある。
肉はどの部位か判然としないがモツなどホルモン系ではなく、赤身肉が主体で脂身が少し入っている感じ。ホロホロと柔らかな食感に舌鼓。
サイコロ状にカットしたコンニャクも弾力感があり良い仕事をしている。

「おしどり夫婦」のように最高の相性を発揮する濃い煮込みとアツアツの白米。
ご飯は並盛りでも相当に量があり「牛丼チェーンの特盛」よりもボリュームがあるかもしれません。上の写真で煮込みの皿と比較するとその量の多さが伝わると思う。煮込みと合わせると成人男性でもお腹一杯になりますね。
…この店でご飯(大)を頼むとどれ位になるんだろうか?

あらかじめ醤油がかかった漬け物。水分量の多いキュウリのさっぱり感と煮込みも相性がよいですね。
あとがき
以上、『煮込み かっぱ』でした!
「店主と客」、「煮込みと飯」。静かな空間の中で濃厚な煮込みを黙々と食べて、お腹一杯の満足感が得られる素敵な老舗でした。
駅から少し距離があるのがネックですが、すぐ裏手が駒沢公園なので公園でのイベントや散歩帰りにフラッと立ち寄るのも良さそうでした。ぜひお試しを!
お店の基本情報
店名:煮込み かっぱ
住所:東京都世田谷区駒沢5-24-8
最寄駅:東急田園都市線 駒沢大学駅から徒歩約14分/駒沢公園西口バス停徒歩1分
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜・第3水曜
席数:カウンター7席のみ
予約:不可
支払い:現金のみ
創業:1950年(昭和25年)
メニュー構成:
・煮込み
・ご飯(小・並・大から選択)
・漬物
※アルコール類の提供なし
『煮込み かっぱ』への行き方

東急東横線の駒沢大学駅の駒沢公園口より下車。駅前の玉川通りを西に向かって歩きます。

駒沢公園通りを南下してしばらく歩きます。
「エニタイムフィットネス駒沢公園店」が見えてきたら一つ先の角を左折します。

角の先の通りに『煮込み かっぱ』があります。駅からの所要時間は徒歩14分ほど。

